相場はなかなか希望通りには行かないものである。
下げれば下げるほど明確な買い場になった先週の日経平均であるが、全く下げずに戻してしまった。
さて、今週の週足-2σは18,400円前後、-1σは18,800円前後まで上昇して来る。
また、今月の月足-2σは17,600円前後である。
週足の収束の動きが強まったことで、週足-2σまでの調整の動きが強くなってきた。
先週の3連騰で週足基準線を回復できなかったところが、弱い証左と言えるだろう。
ところが日足、週足チャートの形は、このままゆっくり上昇していきそうな形をしている。
つまり現段階では、強弱入り混じった状況と言えるだろう。
こういうときは、次の一手が方向性を決定することが多い。
週明け、週足-1σの18,800円を下回れば、-2σの18,400円前後まで下落する公算が高く、週足基準線19,200円を上回れば、ゆっくりと戻していく公算が高い。
更にもう一つ言えることは、今週は体感的には1週目だが、実は2週目であり週末にプチSQが控えている弱きの週である。
だからここは、下方向への圧力が強いと考え、ゆっくりと買い場を探すべきかと考える。
年末年始を実家で過ごした結衣は、昨日2日の夕方に帰宅していた。
今日3日に、林野と初詣の約束をしていたからである。
行き先は、京都の堀川御池にある『御金神社』である。
その名前から、証券取引等資産運用での成功、競馬などギャンブルでの勝利、宝くじの高額当選などを願うための神社として、関西では有名なところである。
ちなみに主柱は鉱物の神である金山彦神である。
ふなっしー好きで知られている某弁護士と結婚した金山○彦とは、似てるような名であるが全く関係はない。
実は忘年会の日に、林野が結衣を誘っていたのである。
普通に誘ったら断られると思った林野は、マニアックな『御金神社』への初詣を思いついたのであり、まんまと林野の思惑通りに結衣が食い付いたのであった。
京都駅で待ち合わせした二人は、京都駅から京都市営地下鉄に乗った。
二人並んでつり革を持って立っていたら、気を使ってか結衣が話しかけた。
「お正月でも混んでますね。」
「まぁ、三が日やからな。」
素っ気無く林野が答える。
と言うのも、フォーマル着以外の結衣を見るのが初めてだった独身中年男は、結衣のインフォーマルの姿に撃沈させられていたからである。
白のウール生地のフワフワ付きのパーカー姿を見ただけでクラクラしていたのに、ウールショートパンツから出ているすらりと長いレギンスに覆われた足まで見せられては、平常心でいられる訳が無かったのである。
御池で東西線に乗り換え二条城前駅で下車して、二番出口から地上に出る二人だった。
地上に出ると、目の前に二条城が聳えていた。
「さすが、京都って感じですよね。」
「そやね。あ、こっちだよ。」
結衣の言葉に答えつつ、林野は二条城の方とは逆方向に押小路通を歩き始めた。
全日空ホテルの横を通り過ぎ、三本目の西洞院通りを南に入った。
すると、マンションの向こうに人だかりが見えた。
「あそこですか?」
「うん、そう。」
歩きながら結衣の質問に答える林野だった。
「うわぁっ、鳥居が金色なんですね!!」
「どう始めて見たでしょ。」
「はい。でも、こじんまりとした神社なんですね。」
「ま、創建は明治時代に入ってからだからね。京都ではかなり新しい神社なんだよ。」
「へぇ~~。」
ちょっと感動した結衣である。
「さ、お参りしようか。」
「はい。」
このあと、お参りのための鈴を鳴らす鈴緒までが金色なのに気付いて、更に結衣が大きく感動したのは、言うまでもない。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし