反騰の動きが続いている日経平均である。
先週は、週足-1σの17,667円に上値を押さえられた形になっているが、今週は17,500円前後まで下がって来るので、大きく下げなければ上抜けたことになる。
こうなると、次は基準線の18,600円が目標となる。
今週の動きに期待したい。
結衣の生中が来て乾杯してほっこりした頃。
問われることを待ち続けられない林野が、先に口を開いた。
「それともう一つ、師匠の言葉の意味だよね。」
「スミマセン、あたし、ムリばっかり言っちゃって。」
「とんでもない、LINEで説明できたら良いんだけど、活字ではなかなかね。」
「そうですよね。」
笑顔で返す結衣である。
「春までと言うのは、今回の反発が最低春まで続くだろうって意味だと思う。」
「そうなんですね。」
「去年秋口の下落後の反騰も、冬まで続いたからね。今回も、下値固めした後反騰して、春までは大丈夫って意味だと思うよ。だから、2月、3月銘柄は、権利直前までしっかり持続して売り抜けたら良いんだよ。」
「そっか〜、買値に戻ったら売ろうと思ってたんですけど、ダメなんですね。」
「ダメと言う訳じゃ無いけど、買って下がって戻って売ってたら、全然利益出ないじゃない!?赤松さんの戦法は権利日直前まで持続しての撤退なんだから、戦法を途中で止めては意味無いよ。これからも、こういう不測の事態は起こるんだから。」
「はいっ。」
結衣から満面の笑みで返事されて、全身がとろけそうになる林野である。
とろけると言えば、食べ放題であるお通しのエビセンも口の中でとろける。
結衣の生中と一緒に注文していた料理が来るまでは、エビセンで生中を飲んでいたから、余計に口の中でとろけていたのは、どうでも良い話である。
「16,000円で目先の下値は確認したから、春までの相場は安定的になる。優待銘柄は、全体が安定すれば、急落なんかを食らうことは無いだろうから、ここからは戻りを待ってゆっくりと戦法を立て直したら良いんだよ。今、含み損はどれくらいになってる!?」
「ちょっと待って下さい。」
言われて結衣はバッグからスマホを取り出して、自分の口座にアクセスした。
「あれっ!?減ってます。10万円切ってます。なんで!?」
「今日、黒田バズーガーで、日経平均暴騰たんだけど知らなかった??」
「あっ、そうなんですね!!」
素直に喜ぶ結衣。
「だから全体戻りに入るよ。2万円目指すんじゃないかな!?」
「もしかして、師匠さんは、こうなることもご存知だったんでしょうか!?」
「さぁ、どうだろ!?ただ、日経平均が暴落すると困るのは政府だから、政府が何らかの政策を打ってくる。だから、下がれば下がるほど買いだとは、いつも言ってるけどね。」
本当に二万円を目指すかどうかは、現段階では分からない。
分かるなら、借金して1570日経レバを買えばぼろ儲けになる。
ただ、政府と日銀が共同して、本気で株価を下支えしようと考えているのは事実である。
『国策に売り無し』という言葉に従うなら、国策として株高を目指している状況では、買いになるだろう。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし