日経平均 | 17,750.7 |
TOPIX | 1,452.0 |
騰落レシオ | 80.6% |
RSI | 59.6% |
乖離率 | 4.08% |
売買指数 | 45 |
美波に言われて、直之のスマホに電話したが、直ぐに留守電になってしまった。
仕方なく、旅館の方に電話してみると直之の母親が出て、直之が寄り合いに出ていると教えてくれた。
そこで林野は、浅井に電話した。
「何や、電話やて珍しい。」
浅井がぶっきら棒に言う。
「いや、実は、金曜日に直之がヤラレたと美波から聞いたから。」
「あの急騰、急落、急騰の動きか。直之はデイとスイングやから逆に乗ったら、終わっとんな。」
「そんなに凄かったんか?」
「オレもガッツリ見てた訳やないけど、マイナス金利検討中と最初に出て、日経平均がプラ転した。その後直ぐにマイナス金利決定って出て、売り方の買い戻しやろうな、一気に買いが出てプラス500円位まで行った。ほんの10分くらいやったかな!?」
「スンゲ!」
相槌を打つ林野。
「せやけど、ビビッた売り方の買い戻しが終わった途端に急反落して、マイナス200円くらいまで行ったんかな!?一気に700円安やな、完全な行って来い相場。」
「それも凄いな。」
「その後は、それ以上売り込む動きが無かったから徐々に買われて、最後はプラス500円弱やったよな。」
「ふーん、でも直之もバカやないから、そんな大きな流れあったんやったら、さほどなんかな!?美波大袈裟やし。」
「でも、アイツ、買いだけやなくて、売りもやるやろ。損切った後に取り返そうと逆やったら、往復ビンタで仕舞いやぞ。」
「せやなぁ〜。ところで浅井はどうなん?」
自分が儲かってない時ほど、他人の儲けが気になるのは、素人投資家の性である。
「オレか?オレは、ずっと持ってるだけやしな。それでも、この反騰で結構利益出て来たぞ。」
「なんや、余り変わらんのオレだけか!?」
直之の大損話を聞いて自分を慰めようとした罰か、浅井の儲け話を聞かされた林野であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし