日経平均 | 17,103.5 |
TOPIX | 1,377.6 |
騰落レシオ | 124.2% |
RSI | 55.3% |
乖離率 | 0.52% |
売買指数 | 101 |
負け方が大事だと言われても、そう簡単には納得出来ない結衣である。
負けないより、勝つ方が大事だと、どうしても思ってしまうのである。
「あたし、正直に言いますけど、勝ち方より負け方の方が大事だってことが、腑に落ちないんです。だって、いくら負けても、勝ち方が良かったら負けをカバーできません!?」
林野は、初心者が必ず拘る部分で、実は結衣も理解し切れていなかったんだと分かった。
「投資はね。必ず相手が必要でしょ。欲しい銘柄を買うためには売ってくれる人が必要であり、要らない銘柄を売るためには買ってくれる人が必要でしょ。」
「ええ。」
林野の一言一言を噛み締めながら、結衣が相槌を打つ。
「だから、もう騰がらないからと判断して、その判断が正しくて本当に騰がらなかったら、売れないかもしれないと言うのは分かる?」
「それは、分かります。」
「だったら、いくら自分の判断が的確でも、勝てるかどうかは買ってくれる人、売買の相手次第ということにならない?」
「なりますね。」
『なんか誘導されてる?』と、ちょっと疑心暗鬼になって来た結衣である。
「反対に損するかどうかは自分次第でしょ。買うときに少ない損で逃げられるかどうかを事前に確認してから買えば良い訳だしね。」
「はぁ・・・。」
「つまり、勝ちはコントロール出来ないけど、負けはコントロール出来るってことになるんだけど、分かる?」
「何となく。」
歯切れの悪い返事が返って来て、結衣に通じてないと悟った林野である。
そこで、もっと分かり易い言い方に変えることにした。
分かり易い言い方は、理論的には乱暴なのだが、分からないよりマシだと判断したのである。
「ここは何となくじゃダメなんだよ。ここはシッカリ理解しないと!例えば、勝つことより、負けない方が簡単だってことは分かる?」
「負けない方が簡単ですか?」
「勝つってことは勝利しかないけど、負けないってことは勝利と引き分けがあるでしょ。」
「あ、はい。」
「つまり負け方って言うのは、負けを限りなく引き分けに近い負けにすることや、あわよくば引き分けに持ち込む方法のことを言うんだよ。」
「なるほど。」
「それこそ負けなくなれば、後は勝利か引き分けしかないでしょ。」
ちゃんとした説明は、またの機会で良いことにした林野であった。
<font color="#0000FF"><font size="3">①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし</font></font>