160413







日経平均16,381.1
TOPIX1,332.4
騰落レシオ102.0%
RSI33.5%
乖離率1.80%
売買指数7


朝食抜きな上に、昼過ぎまでユーザー対応をさせられた結衣は、倒れそうなくらいに空腹だった。

やっと障害から解放された頃には、昼休みはとうに終わっていたので、仕方なく一人社食に行くのであった。


「あ、チキン南蛮!」




社食のメニューで好物のチキン南蛮を見つけ、小さな幸せを感じた結衣である。

こういう感覚は女性特有のもので男性には理解できない事象である。

チキン南蛮を受け取って、殆ど人影が無くなっているホールの何処に座ろうかと見渡していると、見覚えのある人影に気付いた。

結衣は近寄って行き、その人影、即ち男性の前に座った。

スマホを見ながら食事をしていた男性は、結衣に気付いて視線を上げた。


「あっ。」

「こんにちは〜っ!」


嫌味に近い溢れんばかりの笑顔で、男性の戸惑いの中から発せられた小さな呟きに応じた結衣である。


「あ、係長。いっ今、食事ですか?」


急いでスマホを置いて、改まって話す男性である。


「ええ、ちょっとユーザー対応が長引いてね。萬野君は?」


結衣は、小さく手を合わせて、小声で『いただきます』と言ってから、よろずのに応じた。


「あ、私は今度のプロポーザル用の資料作ってたら、昼休みが終わっちゃって・・・。」

「なるほど、仕事熱心だね。」


箸でチキン南蛮を口に運びながら、結衣は答えた。




そして、暫く沈黙が続いた。

よろずのは何を問われるのかと身構えていたが、結衣は何も問い掛けず、ただ黙々とチキン南蛮を食べていた。

その美味しそうに食べる姿を見て、よろずのは由紀子を思い出していた。

『由紀子も、いつも美味しそうに食べてるよなぁ〜〜』と考えてると、ついつい顔がにやけてしまった。

ふと我に返ると、さっきまで黙々と食べていたはずの結衣が、思いっきりよろずのを睨んでいた。

顔がニヤけたのを、自分が笑われたのだと勘違いされたと気付いたよろずのは、誤解を解くために話し掛けた。


「あ、ち、違います!」

「何がよっ!!」

「いえ、係長があんまり美味しそうに食べたはるんで、大学時代のツレを思い出していたら、ついついニヤけちゃったんです。」

「ヘェ〜。」


よろずのの言い訳を全く信用してないと言う意味が内包された頷きで、返されたよろずのである。


「いや、あの、本当なんですよ。大学の時にトレードを教えて欲しいって、しつこくせがまれた子なんですけどね。係長みたいに、やたらと美味しそうに食べよったんですよ。見てるこっちまでが、美味しく感じるくらいに!」


なんか話せば話すほど言い訳くさくなる気がするよろずのであった。




<font color="#0000FF"><font size="3">①勝負は、拙速を好む

 

②固まってはならない

 

10戦3勝7分を目指せ

 

④小損は大損の仇なり

 

⑤勝てると信ずるべし</font></font>