160617







日経平均15,599.7
TOPIX1,250.8
騰落レシオ88.2%
RSI26.8%
乖離率△4.04%
売買指数0



日銀の緩和政策が無かったことから、日経平均が売り込まれている。

結衣が保有していた優待銘柄も、例外ではない。

結衣にとって唯一の癒しであり、順調に上がっていた3418バルニバビは、何とか踏ん張っていた。

ただ、他の銘柄をチェックした時は、余りの酷さに顔がモンク化してしまいそうであった。


「そう言えば、権利日の1ヶ月前まで買うなと言われた理由は、こういうこと・・・。」





この結衣が働いている同じ会社には、この頭を抱えたくなる状況で、余裕綽々と薄ら笑いを浮かべている投資家が少なくとも一人いることは、確かである。

当然のことながら、その一人とはよろずののことである。

先の戻りで短期分は全額現金化し、長期分の大部分さえも現金化してしまっていたこの男にとって、大暴落は危機ではなく、好機なのであった。


「うん、買うよ。うん、そう。じゃ、仕事中やから切るぞ。」


こういう状況になると、この男の元には仕事中であるにも関わらず、メールやLINEが入るだけでなく、直接電話の問い合わせも入って来る。

今日みたいに、ヒマで気が向けば返事したりするのだが、基本無視である。

無視することも多いのに、ドンドン問い合わせが入って来るのだから、この男の知り合いたちは、我慢強い。



基本的に波乗り投資のこの男にとって、大波が多い今年の相場は稼ぎ時となる。

年初は、上昇相場から下降相場の転換点となってしまったことから、殆ど利益が取れなかったのは事実である。

転換点は利益に拘らず、損失が少なくして逃げることが肝要と知っているこの男は、サッサと撤退して気分を切り替えたのであった。

素人が大損するのは、相場の転換点で諦められないからである。

諦められてない素人は、今も年初からの仕込みを抱え、この下落を悲壮感たっぷりの目で眺めていることだろう。

よろずののように嬉々とした目でこの下落を眺めるためには、サッサと諦めることが重要である。

ここで自分が悲壮感を漂わせていると思うのなら、それは追い詰められている訳で、どこかで諦めて仕切り直さなければならないと自覚しなければならない。

そして諦めるのは、少しでも早い方が良いことを、知らなければならない。



①勝負は、拙速を好む

 

②固まってはならない

 

10戦3勝7分を目指せ

 

④小損は大損の仇なり

 

⑤勝てると信ずるべし