日経平均 | 16,569.3 |
TOPIX | 1,322.7 |
騰落レシオ | 117.0% |
RSI | 60.2% |
乖離率 | △0.10% |
売買指数 | 71 |
投資の恐ろしいところは、勝率で優勝者が決まらないところである。
99回勝ち続けても、100回目に大敗すれば、優勝出来ないどころか、全てを失うこともあり得る。
ここまで行ったら安心と言えない世界なのである。
「ふーっ!」
外勤から戻り自分の席に座って、大きく一息吐いた結衣である。
「お疲れ様でした、どんな具合でした?」
結衣の戻りに気づいた佳奈が近寄って尋ねた。
「ポケモンGO既にやってるって!」
「えっ!?」
結衣の投げやりな発言に目を丸くして答える佳奈。
「あ、違う、違う。内定貰えたわよ。後はもう一度現地調査して、詳細を詰めて最終見積もり出すことになったわ!」
「凄い、さすが結衣さんですね!これで上半期の目標、完全にクリアですね。」
結衣の会社は、課毎に目標を掲げることになっている。
結衣が所属する営業2課は、目標を3つの係に等分して係の目標にしていたのである。
佳奈は、この係の目標が2ヶ月を残して達成されたことを言ったのである。
「だから、もう一度各地域の業者に連絡して、必要に応じて現地調査して貰ってくれる!?」
「はいっ!」
元気よく返事した佳奈は、早速作業に取り掛かった。
結衣は、中村とは島が違うが、部屋は同じである。
結衣が、ふと気になって中村の方に目をやると、中村も気になっていたのか結衣の方を見ていたので、目が合ってしまった。
そして、愛想笑いをされてしまった。
その愛想笑いが、妙に癪に障るのである。
結衣としては、投資と雖も、新入社員の後塵を拝することにガマンならないのである。
『もうっ、萬野くんといい、中村くんといい、どうして最近の新入社員は可愛くないんだろ!?』
負けていると自覚している為に、ムカつきを投資ならぬ闘志へと昇華させる結衣であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし