160729







日経平均16,569.3
TOPIX1,322.7
騰落レシオ117.0%
RSI60.2%
乖離率△0.10%
売買指数71



投資の恐ろしいところは、勝率で優勝者が決まらないところである。

99回勝ち続けても、100回目に大敗すれば、優勝出来ないどころか、全てを失うこともあり得る。

ここまで行ったら安心と言えない世界なのである。



「ふーっ!」


外勤から戻り自分の席に座って、大きく一息吐いた結衣である。


「お疲れ様でした、どんな具合でした?」


結衣の戻りに気づいた佳奈が近寄って尋ねた。


「ポケモンGO既にやってるって!」

「えっ!?」


結衣の投げやりな発言に目を丸くして答える佳奈。


「あ、違う、違う。内定貰えたわよ。後はもう一度現地調査して、詳細を詰めて最終見積もり出すことになったわ!」

「凄い、さすが結衣さんですね!これで上半期の目標、完全にクリアですね。」


結衣の会社は、課毎に目標を掲げることになっている。

結衣が所属する営業2課は、目標を3つの係に等分して係の目標にしていたのである。

佳奈は、この係の目標が2ヶ月を残して達成されたことを言ったのである。


「だから、もう一度各地域の業者に連絡して、必要に応じて現地調査して貰ってくれる!?」

「はいっ!」


元気よく返事した佳奈は、早速作業に取り掛かった。


結衣は、中村とは島が違うが、部屋は同じである。

結衣が、ふと気になって中村の方に目をやると、中村も気になっていたのか結衣の方を見ていたので、目が合ってしまった。

そして、愛想笑いをされてしまった。

その愛想笑いが、妙に癪に障るのである。

結衣としては、投資と雖も、新入社員の後塵を拝することにガマンならないのである。


『もうっ、萬野くんといい、中村くんといい、どうして最近の新入社員は可愛くないんだろ!?』


負けていると自覚している為に、ムカつきを投資ならぬ闘志へと昇華させる結衣であった。




①勝負は、拙速を好む

 

②固まってはならない

 

10戦3勝7分を目指せ

 

④小損は大損の仇なり

 

⑤勝てると信ずるべし