指数だけがやたらと強い一週間であった。
先週は弱気の週であったが、予想外に強い動きとなり、チャート的には上値を狙える状況が作り上げられて来た。
日足ベースでは基準線から反騰して、+1σの16,800円を上抜けて強気になって来ている。
週足ベースでは、ここから上値抵抗帯に突入するため、どれだけのパワーがあるかの勝負になってくる。
ただ、週足+1σである16,850円上回っている間は強気のスタンスを取ってよく、今週中の上値は難しくとも、崩れなければ来週に望みが繋げる。
ところで今月のSQ値は16,926円であった。
この値を下回ると弱気に傾くことから、16,900円以下の動きは歓迎できない。
ただ、一気に突き抜けるほどのパワーは感じられれないため、16,500円割れ程度、つまり日足基準線程度までの調整はあるかも知れない。
第6章、最後はどんな相場でも勝てるよう、負けないようやるべきことが書かれていた。
「あれ、これやったら師匠と言うこととおんなじやん!」
林野がそう思ったのも無理はない。
成功してる投資家は、概して同じような態勢で、相場と対峙しているのである。
まずは『全体の流れを把握する』と書いてあった。
師匠が言うところの長期トレンドの把握や、1つ長いチャートをチェックするのと同じ意味だろうと林野は思った。
投資をしていると、ついつい近視眼的になり、買った銘柄が明日騰がるかどうかにばかり目が行ってしまう。
それでは、場味が理解できず、タイミングを逸してしまうことになりかねないのである。
次に書かれていたのが、『先導株の値動きを見る』である。
この先導株を見つけると、後々の仕込みがやり易くなり、この投資法を活用し易くなると言うことであった。
普通ならここで終わるところなのだが、この本の親切なところは、先導株の発掘方法まで書き記してくれているところであった。
続いては、『危険サインの出現回数をチェックする』であった。
これはオニール理論の利用であり、こと細かく説明してくれていた。
他にも4つあり、計7つものやるべきことが書かれていた。
これを林野は、頷きながら読み進めた。
そして最後に、この本の印税は震災復興の為に全額寄付すると書かれているのを見て、師匠が気に入って勧めた理由が分かった林野であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし