9月5日(月)から調整に入っている日経平均である。
現在のところの安値16,359円は、15日(金)の日足-2σと週足基準線でサポートされる形で止まったこちになっている。
さて、今週は週足基準線は16,350円前後であり、再びサポートしてくれそうである。
しかし月足で見ると、この間の高値17,156円は月足基準線の抵抗ラインで押し戻された形になっているため、月足-1σまでの下げは覚悟すべきかもしれない。
そうなると、16,000円程度までの下落となるため、週足ベースでは中途半端となる。
今週の週足-1σは15,850円、-2σは15,300円で、月足-2σは14,768円であるため、16,000円から15,900円が当面の下値目標となると思われる。
よろずのの学生時代の私生活の話を聞き、必要以上に腹を抱えて笑い転げた佳奈である。
なんせ、よろずのをギャフンと言わせたい佳奈にとっては、良いネタの提供であった。
ところどころ、よろずのが中村を制止しようとするのだが、中村もその辺りは心得ているようで、よろずのがキレるギリギリのところを、面白おかしく話すのであった。
一通り佳奈が笑い転げた後、結衣が中村に違う質問をした。
「前にも中村くんの投資は波乗りって聞いたけど、もう少し詳しく教えてくれない?」
「えっ、僕より先輩に直接教えて貰った方が早いですよ。」
チラッとよろずのを見ながら中村が言う。
「よろずのくん、余り教えてくれないのよ、お願い。」
両手を顔の前で合わせて、結衣が哀願する。
「あ、先輩、係長はまだ波乗り早いレベルですか?」
「いや、お前らに教えてた時なら早く無いけど、今なら早いやろな。」
「あ、そう言うことか。」
「どういうことよっ!」
気付いた中村に、気づかない佳奈が相手を変えて詰め寄る。
「えっ、いや、それは・・・、どうしましょ先輩。」
「喋ってええんちゃう!?喋らんと、奥田さん、納得せえへんから。」
「しないわよっ!!」
よろずのの言葉を聞いてチラッと佳奈に視線を戻した中村を、すかさず佳奈が睨みながら言ったのである。
「簡単に言えば、波乗りと言うのは、株価の波に乗って利益を取る方法なんです。上昇局面では株を保有し、下降局面では保有しないって言うやり方です。分かります?」
「分かるわよ、それ位は。」
「僕が使っているのは短期波動なんです。数週間仕込むには短期波動が良いからなんだけど、リスクヘッジには中、長期波動が上昇中の方が良いんですよ。これは分かります?」
「まぁ、なんとなく。」
「係長は?」
「あたしは大丈夫。」
歯切れの悪い返事をした自分とは対照的に、結衣が平然と笑顔で答えるので、ちょっと焦る佳奈であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし