170211
週末に急反騰した日経平均である。

ここ数週間、18,800円から19,600円という狭いレンジ内の動きになっていて、週末の動きからも、このレンジ内ということになった。

このため、週足ボリンジャーバンドは収束の動きになり、上下どちらかに振れるタイミングが刻一刻と近付いて来ている。


そこで、今週の週足+2σは19,700円程度、+1σは19,400円程度まで下落して来る。

更に何度も言うように、月足+2σは19,631円である。

現値19,387円では、上値余地は250円程度となる。

また、SQ値は19,276円であり、これを上回っている間は強気である。

反対に週足-2σは18,600円程度、-1σは18,850円まで上昇して来る。

つまり、下値は限定的だと言うことである。

最後に日足は、ゆっくりとした右下がりトレンドを形成している。

これは、月足に押さえられて上値が取れないからである。

だから今週も、SQ明けながら、上にも下にも大きく動けない状況になるだろう。







「じゃ、先輩、もう一つ質問。」

「ええよ。」


立とうとしていたよろずのは、再び座り直した。


「先輩は心理で相場を見てるってことですけど、どうして心理になったんですか?」


「それは、木佐森吉太郎さんの本を読んだからやな。言わんかったっけ?」

「聞きましたっけ???」


ちょっと覚えてなかった中村である。


「まぁ、ええけど。オレがまだまだど素人やった頃に木佐森さんの本を読んで、そこに投資は売り方と買い方の攻防やと買いてたんや。だから、孫子の応用が利くって考えて突き詰めたら、こうなっただけや。最初に鈴木が孫子を教えて欲しいと言ってきた時に、投資をやらせた、身近な実地訓練として。」

「あ、そうでした、そうでした。その話、聞きました、聞きました。」


鈴木のことを言われて、思い出した中村である。


「やろ。」

「はい。」

「売り方と買い方の陣取り合戦。お互い、自分の勢力をどう広げるかが問題。俺らはそこに、1旅を率いて参戦してる感じやな。」

「1旅ですか?」

「1軍やったら明らかに相場操縦になるやろ、1師でも影響力が強過ぎる。1旅を率いてると考えればいい。」

「1旅ですか・・・。戦況は元帥次第でどうしようもないってことですかぁ~!?」

「せやな。但し、敵前逃亡しても問題ないし、裏切りも構わないのが、この合戦の参加者のミソだよ。」

「なるほど。」


合点がいった中村である。


「デイトレは、ポジショントレードと違って敵方の動きが良く見えるから、また違った趣きがあるぞ。」

「はい、ありがとうございます。あ、因みに本のタイトルは?」

相場道の極意―現代に生きる相場格言株式罫線の見方使い方―投資家のための戦略図「『相場道の極意』と『株式罫線のなんちゃら』だったかな?」


言いながら立ち上がろうとしたよろずのを中村が再び止めた。


「あ、先輩、最後にあと一つ。」

8897「うん?」

「今だったらポジションで何買われますか?」

8897タカラレーベン。」


やっぱり8897タカラレーベンにこだわりがあるよろずのであった。





※ 古の国は、三軍を持つと言われていた。一軍は五師からなり、一師は五旅からなる。つまり一旅は、全体の1/75と言うことになる。また、一旅は、500人の部隊でもある。





①勝負は、拙速を好む

 

②固まってはならない

 

10戦3勝7分を目指せ

 

④小損は大損の仇なり

 

⑤勝てると信ずるべし