荒い値動きとなっている日経平均である。
極まった後に放れると、必ずこうなるのである。
週足VBは急激に拡大してはいるが、先週の+2σは22,366円であったため、日経平均は高値を維持できずに反落してしまった。
そこで今週は、週足+2σは22,900円程度まで上昇して来るため、現値22,681円の上値余地が広がる。
しかしながら、一旦利食い売りが回ったことで、ここで再び上値追いの動きを期待するよりは、更に押してエネルギーを蓄えた方が、後に繋がりやすいと考える。
この場合の下値目処は、週足+1σの21,700円、日足-2σの21,000円程度と考えられる。
ただ日足-2σは1日で100円程度上昇する動きになっていることから、実際は21,500円程度が目処と考えて良さそうである。
林野自身も、正確に理解出来ていなかった株価と株価の動きの違い。
今回は分かりやすく、歴史的事実を元に説明してみよう。
その事実とは、中国とイギリスの戦争、アヘン戦争である。
イギリスは、中国にアヘンを密輸して巨利を得ていた。
それを取り締まろうとした中国と、密輸を続けようとしたイギリスとが戦争になった。
これがアヘン戦争であり、歴史的事実、つまり投資で言うところの株価である。
なら、アヘン戦争の株価の動きとはどのようなものなのか?
そもそも当時の中国は、『眠れる獅子』と呼ばれており、欧州列強諸国でも、簡単には手を出せ無かった。
一方、欧州列強諸国は植民地拡大政策をとっており、東南アジアを植民地化し終えた彼らには、次の標的となるのは中国しか無かった。
中国に対して正面からぶつかれば、勝てるかも知れないが、被る損害も大きい。
イギリスとしては、大きな損害を受けたら、他の欧州列強諸国に出し抜かれるかもしれない。
だから、簡単には中国に手を出せ無かった。
そこでイギリスは、中国を弱体化させる為に、中東原産のアヘンを利用することを考え出したのである。
やり方は、こうである。
中国国内に、アヘンを安価で販売し、アヘン常用者を増やす。
アヘン常用者が増え、アヘン常用者がアヘン無くして生活出来なくなった頃、アヘンの価格を高騰させる。
アヘンの価格が高騰すれば、アヘンを購入する為に犯罪に手を染める者が増え、治安が悪化する。
元々アヘン常用者が増えて生産性が落ちているところに、治安が悪化すれば、益々生産性が落ちる。
生産性が大きく落ちれば、貧困層が拡大して餓死者が出て、政情不安となる。
政情不安となれば国力を損耗し、諸外国に対抗する力が弱まる。
つまり、イギリスはアヘンで大儲けするのは目的でなく、単なる手段に過ぎなかったと言うことである。
イギリスの目的は、最初から中国と戦争をして植民地化することであり、アヘン戦争の結果として植民地化することになった訳ではないと言うことである。
これら一連の流れが、株価の動きに相当するものである。
投資では、このような隠れた意識を類推して動かなければならない。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし