日経平均 | 21,382.6 |
TOPIX | 1,732.0 |
騰落レシオ | 80.9% |
RSI | 18.4% |
乖離率 | △5.77% |
売買指数 | △590 |
斯波が戸惑っていると、丁度そこに注文した料理が出て来た。
一旦話を中断する中村である。
『この唐揚げ大っきい!』と箸で取って喜ぶ佳奈である。
「今のはどういうことなの?君が説明するように言われたってところ!?」
戸惑いを言葉にする斯波。
「あ、それは、斯波さんはまだ先輩が説明するレベルじゃないってことです。」
「えっ、じゃぁ、待ってよ。そしたら、この場合は責任転嫁した方が良いの??そんなん、あり得ないでしょ。」
「そうです。そう言う人は論外ですよ。」
「じゃ、どういうことなの?サッパリ分からないわ!」
驚いたり、呆れたり、忙しい斯波である。
「それはですね、自分は自己責任が出来てると思っているところなんですよ。普通の社会で、完全に責任取れてる人ってそうそう居ないんです。だから、投資を始めてそう言う場面に出くわしたら、みんな思考が停止して、固まるんです。まずは、そこを修正しないといけないから、僕に振ったんですよ、先輩は。こんなこと、言葉で言われただけでは分からないでしょ。」
「ええ。」
「大丈夫です、直ぐに実感できますよ。それと、ついでに言うと、もう1つの文化は、死に物狂いに戦うってことです。日本人は、負けたら終わりと考えていて、死ぬまで戦うでしょ。あれがダメなんですよ。」
「それは分かるような気がする。勝ち目がない時は逃げて、再戦の機会を探るべきってことだよね。」
「そうです。だから、勝ち目がないと感じたら、如何に兵力を温存して逃げるかを考えるべきなんですけど、日本人はそんな時でも勝つことを考えて死力を尽くしますよね。その結果、例え勝ったとしてもダメなんですよ。」
「勝ってもダメ?」
「ええ、勝っても被害が大き過ぎたら、次戦に影響が出るじゃないですか!?それがダメなんです。」
「なるほど。」
「日本人は、群れたがりで、潔さを好みます。投資には、これが障害になる訳で、先輩みたいに、一匹狼で諦めの悪い人が良いんです。」
「えっ、萬野くんって、諦め悪いの?」
考えもしなかったよろずのの人物像に、驚く結衣であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし