180529








日経平均22,018.5
TOPIX1,736.1
騰落レシオ94.0%
RSI22.6%
乖離率△2.68%
売買指数△238




手法を超えた原理原則と言う林野。

それがどう言うことを意味しているのか、理解が届かない美波である。

だから、林野が続きの説明をするのを待っていた。








「損切り投資って言うのは、戻り待ち投資みたいに、早く騰がる銘柄を探すんじゃないんだよね。分かる?」

「まぁ、そうだね。」

「損切りって言うくらいだから、如何に損を少なくして切るかっていうのが、大事なんだよね。」

「まぁ、そうだね。」

「こんなこと、誰でも知ってる当たり前のことでしょ。」

「まぁ、そうだね。」

「・・・・・・。」


同じ反応を返されて、さすがに、ジト目で美波を見る林野。


「何よっ、続きは!?ちゃんと、真面目に聞いてるわよ、相槌もちゃんと打ってあげてるじゃない!!」

「・・・・・・。」

「ゴメン、林野が、柄にもなく真面目に話すもんだから、ちょっと茶化したくなっちゃって・・・。もうやらないから、絶対。」


さすがに悪いことしたと思った美波は、手を合わせて詫びた。

その姿を横目で確認した林野は、続きを話し始めた。


「よろずのさんが、最初の頃に、知っていることと、理解することは違うと言ってたんだけど、その違いがやっと理解出来るようになったってことだよね。損切りが理解出来るようになったってこと。」

「じゃぁさ、その違いを林野の経験の中で良いから、具体的に教えてよ。」

「そうだね、真面目に損切りの練習をしたってことだね。」

「損切りの練習をした?」

「うん、よろずのさんに言われてたんだけど、無視してたんだよね。そんなん、練習しなくても出来るだろうと思ってたから。でも、損切り投資では殆ど実績が出なかったから、初心に戻るつもりで、去年の正月から、初めの方に言われたことを思い出しながらやり直してた訳。」

「それが損切りの練習??」

「そう。一番最初に、具体的に言われたのが、損切りの練習だった。100回損無く逃げてみろって言われたんだけど、全然意味分かんなかったから、聞き流してたんだよね。」

「それをやったら、どうだったの?」

「損切りって、出来るかどうかは、仕込む前から決まってるってことを実感した。」

「仕込む前って、買う前だよね。」

「まず、買った直後に騰がるかどうか?次に、買った直後に買い注文が入るかどうか?対処できる値動きかどうか?最後に、売りたい時には売れる厚みがあるかどうか?この条件を満たさない限り、オレは上手に損切り出来なかったんだよね。」

「だから?」

「だから?って・・・、つまりオレが損切り投資するためには、この4つの条件が大前提に存在してたってことなんだよっ!!」


『美波の理解って、こんなに悪かったっけ?』と思う林野であった。





 

①勝負は、拙速を好む

 

②固まってはならない

 

1037分を目指せ

 

④小損は大損の仇なり

 

⑤勝てると信ずるべし