日経平均 | 22,219.7 |
TOPIX | 1,685.4 |
騰落レシオ | 83.1% |
RSI | 42.0% |
乖離率 | △0.44% |
売買指数 | △156 |
兵数によって戦術を変えるのは、兵法の常道である。
『自軍が、敵の10倍の兵力であれば包囲し、5倍の兵力であれば地形や態勢を整えて攻め、2倍の兵力であれば分断して各個撃破し、等しい兵力であれば堅陣を築いて隙を待たなければならない。』
孫子謀攻篇第三に書かれていることである。
「オレの資産がいくらかってのは、何の関係も無いでしょ。」
「無いわよ。ちょっと言ってみたかっただけ。許してね。」
悪戯っぽく笑う渋川に、何も言い返せなくなる情け無いよろずのである。
「ま、良いですけど。」
「じゃ、許してくれたついでに、孫子謀攻篇の10倍なら包囲云々ってあるじゃない。そこを教えてよ。」
「ぼうこう??」
「ぼうこうって謀(はかりごと)を(攻)めるって書くんですよ。」
『謀攻』という言葉を知らない結衣に、小声で教える中村である。
「謀を攻めるね。」
一方のよろずのは、渋川と話を進めていた。
「10倍なら包囲して相手が疲れて降伏するのを待つ、5倍なら地形を味方にして陣形を整えて攻める。」
「そうそう。」
「2倍なら、自軍を4分割した上に敵を半分に分断して、自軍1部隊に敵半分をひきつけさせている間に、残り3部隊で残りの敵半分を攻める。」
「そう。」
「同数なら、堅く守って、誰が攻めても勝てるような隙が敵に生じるのを待つ。」
「へぇ~~。始めて聞いた。」
横で聞いて、感嘆の声を上げる結衣。
「孫子は負ける戦いはしない。だから、敵と同戦力なら基本攻めないし、敵の倍でも敵を分断するという戦術を使う。つまり、かなり慎重に戦術を立てろって言ってる。」
「だよね。だから、あたしの場合は、どのレベルなの??」
「そうだね、敵より少ないレベルかな!?」
「少なかったらどうするの??」
「脱兎の如く逃げる!!」
「あっそっ。」
「つまり、普通の人が考えている以上に、慎重に臨まなければならないってことだね。」
話をまとめるよろずのであった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし