日経平均 | 20,593.7 |
TOPIX | 1,547.0 |
騰落レシオ | 91.3% |
RSI | 66.9% |
乖離率 | 0.61% |
売買指数 | 8 |
「先輩、入院しているらしいですよ。」
「えっ、病気!?怪我!?」
「怪我したらしいです。」
休憩室でたまたま中村と鉢合わせになった結衣は、そこで思いも寄らない話しを聞いた。
よろずのが怪我で警察病院に入院しているということであった。
「そんな大怪我なの??」
入院するほどの怪我というと尋常なことではないと、心配になる結衣である。
そもそも結衣自身は、入院したことが無い。
結衣は、大きな怪我も病気もしたことが無い健康優良児として育った。
だから入院と聞いただけで、かなり大事と思えてしまう。
「なんでも腰を痛めたそうで、今は座ることも辛いそうです。」
「そうなんだ。中村くん、お見舞いに行くの??」
「いえ、先輩からは、来るなと言われたんで、退院してから会うことになってます。」
「じゃ、その時はあたしも誘ってね。」
よろずののことが、大いに気になる結衣であった。
よろずのの怪我は、それほど大したことはないように思われていた。
柔道の訓練中にアメフト経験者を、力任せに強引に投げ飛ばそうとして、潰れたのである。
その時に、背筋と腰骨を痛めた結果立てなくなり、入院となっていたのであった。
医者からは、数日すれば退院と言われていた。
だからよろずの自身も、痛みが無くなるまでの養生だと、軽く考えていた。
このときは・・・・。
さて、ここで問題なのはよろずのの怪我などではなく、米国相場である。
連休明けの米国市場は、国際通貨基金が、世界の成長率予想を下方修正したこと等を悪材料視されて売られた。
これにより、せっかくプラ転している結衣の持ち株も、再びマイ転するのではないかという水準にあった。
「ここからは、利益を伸ばすところです。心配だとは思いますけどね。」
「中村君は、どうしてそういう感じで、いつも余裕があるの!?」
「えっ、そうですか!?余裕があるように見えるとすれば、小さい動きは無視することに慣れたからだと思います。この間のような下げが、材料も無く起こることは無いですから。」
中村の話を聞いて『そんなものかなぁ~』と思う結衣であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし