日経平均 | 21,450.8 |
TOPIX | 1,602.6 |
騰落レシオ | 101.8% |
RSI | 51.6% |
乖離率 | 0.03% |
売買指数 | △13 |
内示が出た。
結衣は課長補佐から、課長への昇進である。
営業2課の課長補佐から、営業1課の担当課長へ昇進ということになった。
元々は年が改まった頃に昇進との内々示を得ていた。
通常、課長補佐は2~3年程度で通過するものなので、順当と言えば順当である。
ただ違うのは、課が移動することになったことくらいであった。
本来、1課に課長は一人である。
しかし、必要に応じて課長を2人配置することがある。
この2人目の課長が、担当課長と呼ばれる。
つまり、横綱が3人居た時に東西横綱以外の張出横綱と同じ意味である。
これまでの結衣は、課長補佐として課長を助けながら、係長の仕事をしていた。
これからの結衣は、担当課長として課長を助けながら、係長の仕事をすることになる。
『同じじゃねーか!!!』という声が聞こえそうだが、大きく違うところがある。
それは、残業代が付かなくなったことだ・・・・。
結衣の企業では、課長補佐までが一般社員であり、課長からが管理職となる。
だから、やることが余り変わらなくても、給与体系が大きく変わる。
残業代が無くなった変わりに賞与が手厚くなる。
これまでの賞与も成績に応じていたのであるが、今後は更に大きく影響することになる。
「赤松君は二課が長かったから、短期間でも一課を経験した方が良いと思って異動させた。来年は、本決まりではないが、2課の課長になって貰うつもりだから、髙田君の仕事のやり方も参考にしたらいい。」
内示を聞いたときに、営業部長はそう訓諭してくれた。
高田とは、当然ながら今の1課長である。
「分かりました。」
そう言って、礼をして部長室を出た結衣を、佳奈が待ち構えていた。
そして結衣の口から異動になったと聞いて、力なく項垂れてしまう佳奈であった。
①勝負は、拙速を好む
②固まってはならない
③10戦3勝7分を目指せ
④小損は大損の仇なり
⑤勝てると信ずるべし